Lusefi Guide

大正製薬

1禁忌

2.禁忌(次の患者には投与しないこと)

2.1重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡の患者[輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
2.2重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]
2.3本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2019年5月改訂の添付文書に準じて作成しました。

2組成・性状

3.1 組成

販売名 ルセフィ錠
2.5mg
ルセフィ錠
5mg
有効
成分
ルセオグリフロジン水和物
1 錠中ルセオグリフロジンとして2.5mg 1 錠中ルセオグリフロジンとして5mg
添加剤 乳糖水和物、結晶セルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール400、カルナウバロウ、軽質無水ケイ酸

3.2 製剤の性状

販売名 剤形

外形・サイズ等

ルセフィ錠
2.5mg

白色フィルム
コーティング錠
上面 下面 側面
直径(mm) 厚さ(mm) 重量(mg)
約7.1 約3.2 約144
ルセフィ錠
5mg
白色フィルム
コーティング錠
上面 下面 側面
直径(mm) 厚さ(mm) 重量(mg)
約8.6 約5.0 約286

2019年5月改訂の添付文書に準じて作成しました。

3効能又は効果4効能又は効果に関連する注意

4.効能又は効果

2型糖尿病

5.効能又は効果に関連する注意

5.1
本剤は2 型糖尿病と診断された患者に対してのみ使用し、1 型糖尿病の患者には投与をしないこと。
5.2
本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮すること。
5.3
重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎不全患者では本剤の効果が期待できないため、投与しないこと。[8.3、9.2.1、16.6.1 参照]
5.4
中等度の腎機能障害のある患者では本剤の効果が十分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること。[8.3、9.2.2、16.6.1、17.1.3 参照]

2019年5月改訂の添付文書に準じて作成しました。

5用法及び用量

6.用法及び用量

通常、成人にはルセオグリフロジンとして2.5mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら5mg1日1回に増量することができる。

2019年5月改訂の添付文書に準じて作成しました。

6重要な基本的注意

8.重要な基本的注意

8.1
本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。[9.1.1、11.1.1 参照]
8.2
本剤投与中は、血糖値等を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3ヵ月投与しても効果が不十分な場合には、より適切な治療法への変更を考慮すること。
8.3
本剤投与により、血清クレアチニンの上昇又はeGFRの低下がみられることがあるので、腎機能を定期的に検査するとともに、腎機能障害患者における治療にあたっては経過を十分に観察すること。[5.3、5.4、9.2参照]
8.4
尿路感染及び性器感染を起こし、腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)、敗血症等の重篤な感染症に至ることがある。十分な観察を行うなど尿路感染及び性器感染の発症に注意し、発症した場合には適切な処置を行うとともに、状態に応じて休薬等を考慮すること。尿路感染及び性器感染の症状及びその対処方法について患者に説明すること。[9.1.2、11.1.2 参照]
8.5
本剤の利尿作用により多尿・頻尿がみられることがある。また、体液量が減少することがあるので、適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十分に行うこと。脱水、血圧低下等の異常が認められた場合は、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。特に体液量減少を起こしやすい患者(高齢者や利尿剤併用患者等)においては、脱水や糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意すること。[9.1.3、9.8.2、10.2、11.1.3 参照]
8.6
本剤の作用機序である尿中グルコース排泄促進作用により、血糖コントロールが良好であっても脂肪酸代謝が亢進し、ケトーシスがあらわれ、ケトアシドーシスに至ることがある。著しい血糖の上昇を伴わない場合があるため、以下の点に留意すること。
  1. 悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等の症状が認められた場合には、血中又は尿中ケトン体測定を含む検査を実施すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. 特に、インスリン分泌能の低下、インスリン製剤の減量や中止、過度な糖質摂取制限、食事摂取不良、感染症、脱水を伴う場合にはケトアシドーシスを発現しやすいので、観察を十分に行うこと。
  3. 患者に対し、以下の点を指導すること。
    • ケトアシドーシスの症状(悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等)。
    • ケトアシドーシスの症状が認められた場合には直ちに医療機関を受診すること。
    • 血糖値が高値でなくともケトアシドーシスが発現しうること。[11.1.4 参照]
8.7
本剤投与による体重減少が報告されているため、過度の体重減少に注意すること。
8.8
排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を呈する患者においては、その治療を優先するとともに他剤での治療を考慮すること。
8.9
低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。[11.1.1 参照]

2019年5月改訂の添付文書に準じて作成しました。

7特定の背景を有する患者に関する注意

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1合併症・既往歴等のある患者
9.1.1低血糖を起こすおそれのある以下の患者又は状態
  • 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全の患者
  • 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態の患者
  • 激しい筋肉運動を行う患者
  • 過度のアルコールを摂取する患者
    [8.1、11.1.1 参照]
9.1.2尿路感染、性器感染のある患者
症状を悪化させるおそれがある。[8.4、11.1.2 参照]
9.1.3脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の患者、高齢者、利尿剤併用患者等)
本剤の利尿作用により脱水を起こすおそれがある。[8.5、10.2、11.1.3 参照]
9.2腎機能障害患者
9.2.1重度の腎機能障害(eGFRが15mL/min/1.73m2 以上29mL/min/1.73m2 以下)のある患者又は透析中の末期腎不全患者
投与しないこと。本剤の効果が期待できないため。[5.3、8.3、16.6.1 参照]
9.2.2中等度の腎機能障害(eGFRが30mL/min/1.73m2以上59mL/min/1.73m2 以下)のある患者
投与の必要性を慎重に判断すること。本剤の効果が十分に得られない可能性がある。[5.4、8.3、16.6.1、17.1.3 参照]
9.3肝機能障害患者
9.3.1重度の肝機能障害(Child-Pugh分類 Class C)のある患者
重度の肝機能障害のある患者は臨床試験では除外されている。
9.5妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性にはインスリン製剤等を使用することとし、本剤は投与しないこと。
本剤の動物実験(ラット)において、妊娠動物に150mg/kg/日(最大臨床推奨用量(1 日1 回5mg)を投与した場合の曝露量(AUC)の約47倍)以上を経口投与した場合に、母動物の体重低下に起因した骨格変異、骨化遅延又は心室中隔膜部欠損が報告されている。類薬の動物実験(ラット)で、ヒトの妊娠中期及び後期にあたる幼若動物への曝露により、腎盂及び尿細管の拡張が報告されている。また、本剤の動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。
9.6授乳婦
授乳中の女性には本剤投与中は授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8高齢者
9.8.1
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。
9.8.2
脱水の発現に注意すること。高齢者は脱水を起こしやすく、また、脱水症状(口渇等)の認知が遅れるおそれがある。[8.5、11.1.3 参照]

2019年5月改訂の添付文書に準じて作成しました。

8相互作用

10.相互作用

10.2併用注意(併用に注意すること)

薬剤名

臨床症状・
措置方法

機序・危険因子

糖尿病用薬
スルホニルウレア剤
ビグアナイド薬
チアゾリジン薬
DPP-4阻害薬
α-グルコシダーゼ阻害薬
速効型インスリン分泌促進薬
GLP-1受容体作動薬
インスリン製剤 等
[11.1.1 参照]

低血糖を起こすおそれがあるので、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。スルホニルウレア剤、インスリン製剤又はGLP-1受容体作動薬の減量を検討すること。

血糖降下作用が増強される。

血糖降下作用を増強する薬剤
β -遮断薬
サリチル酸系薬剤
MAO阻害薬
フィブラート系薬剤 等

血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。

血糖降下作用が増強される。
血糖降下作用を減弱する薬剤
アドレナリン
副腎皮質ホルモン
甲状腺ホルモン 等

血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。

血糖降下作用が減弱される。

利尿薬
ループ利尿薬
サイアザイド系利尿薬 等
[8.5、9.1.3、11.1.3、16.7 参照]

必要に応じ利尿薬の用量を調整するなど注意すること

利尿作用が増強される。

2019年5月改訂の添付文書に準じて作成しました。

9副作用

11.副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1重大な副作用
11.1.1低血糖(1.0% 注)
低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害薬との併用時にはブドウ糖を投与すること。[8.1、8.9、9.1.1、10.2、17.1.2 参照]
11.1.2腎盂腎炎(0.1%)、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)(頻度不明)、敗血症(頻度不明)
腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)があらわれ、敗血症(敗血症性ショックを含む)に至ることがある。[8.4、9.1.2 参照]
11.1.3脱水(0.1%)
口渇、多尿、頻尿、血圧低下等の症状があらわれ脱水が疑われる場合には、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。脱水に引き続き脳梗塞を含む血栓・塞栓症等を発現した例が報告されている。[8.5、9.1.3、9.8、10.2 参照]
11.1.4ケトアシドーシス(頻度不明)
ケトアシドーシス(糖尿病性ケトアシドーシスを含む)があらわれることがある [8.6 参照]

注)承認時までの国内臨床試験(他の糖尿病用薬を併用しない場合)の試験結果に基づいている。

11.2その他の副作用

 

1 ~ 3%未満

1%未満

頻度不明

感染症 膀胱炎

性器カンジダ症、
尿路感染、性器感染

 
血液系障害   赤血球増加症  
神経系障害   体位性めまい、浮動性めまい、頭痛 眠気
耳及び迷路障害     回転性めまい
血管障害   低血圧  
胃腸障害 便秘 下痢、胃食道逆流性疾患、
腹痛、腹部膨満
悪心、嘔吐、腹部不快感
皮膚及び
皮下組織障害
  発疹、湿疹 そう痒症、蕁麻疹
筋骨格系及び
結合組織障害
  筋痙縮  
腎及び尿路障害 頻尿 多尿  
生殖系及び
乳房障害
  陰部そう痒症 亀頭包皮炎
一般・全身障害   口渇、倦怠感 脱力感、空腹
臨床検査

血中ケトン体増加、尿中β2ミクログロブリン増加、尿中白血球陽性、尿中アルブミン陽性

CRP増加、白血球数増加、ヘマトクリット増加、ヘモグロビン増加、尿中ケトン体陽性、尿細菌検査陽性、尿中血陽性、尿中蛋白陽性、尿中赤血球陽性、NAG増加

体重減少、
血中クレアチニン増加

2019年5月改訂の添付文書に準じて作成しました。

10臨床検査結果に及ぼす影響 /
11適用上の注意 / 12その他の注意

12臨床検査結果に及ぼす影響

本剤の作用機序により、本剤服用中は尿糖陽性、血清1,5-AG(1,5-アンヒドログルシトール)低値を示す。尿糖、血清1,5-AGの検査結果は、血糖コントロールの参考とはならないので注意すること。

14適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15その他の注意

15.2 非臨床試験に基づく情報
雌雄ラットに本剤4、20、100mg/kg/日を104 週間反復経口投与したがん原性試験において、雄に100mg/kg/日(最大臨床推奨用量(1日1回5mg)を投与した場合の曝露量(AUC)の約18倍)を投与したとき、副腎に褐色細胞腫、精巣に間細胞腫及び腸間膜リンパ節に血管腫瘍の発生頻度増加が認められた。

2019年5月改訂の添付文書に準じて作成しました。

あなたは医療関係者ですか?

はい

医療関係者(医師・薬剤師等)ログイン

ご登録いただきますと会員向けコンテンツがご利用いただけます。
ご利用には、medパスIDが必要となります。
medパスに関する詳しいご紹介はこちら

会員登録されない方は以下の項目から該当する職種をお選びのうえお進みください。

いいえ

医療関係者以外の方はこれより先のページの閲覧はご遠慮いただいております。
大正製薬の企業サイトへ移動します。

コーポレートサイトへ
このサイトをご利用いただくための注意事項です。必ずお読みください。

このサイトは、国内の医師・歯科医師・薬剤師等の医療関係者を対象に、医療用医薬品や医療機器等を適正にご使用いただくための情報を提供しています。

一般の方および国外の医療関係者に対する情報提供を目的としたものではありませんのでご了承ください。
医療用医薬品や医療機器は、患者さま独自の判断で使用(服用など)したり、中止したり、あるいは用法・用量を変えたりすると危険な場合がありますのでご注意ください。使用(服用など)している医療用医薬品や医療機器について疑問を持たれた場合には、治療に当たられている医師・歯科医師又は調剤された薬剤師に必ず相談してください。